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「ノモンハン」は凄かった!〜渡辺文樹・鑑賞日記最終回〜
JUGEMテーマ:映画


(続き)

ついに4回目・・・そろそろシメないと。

「天皇伝説」は意外なことにユーモラスな演出ありのアクション映画で(観客席からは笑い声が聞こえたくらい。)、映画としてはやや消化不良な部分もありました(宣伝ポスター裏に書かれた、渡辺監督自身による「解説文」のほうが過激で面白かったりする。プログラムを買うべきでした)。

当初ノーチェックだった「ノモンハン」が凄かった!

*「ノモンハン」のポスター


「ノモンハン」も「天皇伝説」同様の低予算映画で、時代設定は昭和14年ごろのはずなのに、なぜか道路がアスファルト舗装されていたり、主人公が着ているコートがどうも「平成」のものに見えちゃったりと、お茶目ポイントがいくつかあることはあるのですが・・
・。

でも、そんなことどうでもいいです。目をつぶってください。

渡辺監督はアクション映画が大好きみたいですが、アクションよりも日本社会の閉鎖性、血縁に縛られた家族のグロテスクな悲劇、そういった「ニッポンの土着的情念の世界」を描き出すことにたけた作家のような気がします。

「ノモンハン」のあらすじを簡単に紹介しますと、「ノモンハン事件」を戦った軍人である主人公(渡辺監督が演じている)は、日本軍惨敗という悲劇に終わってしまったノモンハンの真実を語るべく、あえて自決せずに復員します。我が家に帰ると、主人公の息子(
将来を希望されていた軍人)は自殺しており、自殺の原因は彼の美しい妻が「ある皇族将校」と姦通したためではないか、という噂が村中で囁かれています。

このように、途中までは閉鎖的な村社会を舞台にした家庭ドロドロ劇風な展開なのですが、主人公が未亡人となった嫁の秘密を追求していくあたりから俄然面白くなってきます。

実は主人公の一族は被差別部落の出身であり、その事実を知った嫁は一族の青年を軍隊学校に無事入学させるため、被差別部落という出自をなかったことにしてもらうため、皇族将校に身を任せたのでした。姦通は事実だったのです。

家族に対する愛情からとはいえ、主人公は嫁の不貞を許せません。しかし、嫁以上に主人公はその「皇族将校」が許せないのです。

問題の皇族将校はノモンハンでは主人公の上官であり、皇族将校の判断ミスによって大勢の日本軍人の命が失われたという、公にはされていない事実を主人公は知っていたのでした・・・。

主人公は嫁を殺害、自身も嫁殺しの犯人として生涯を終えます。悲劇の発端ともいえる皇族将校は何の罪に問われることもなく、生き長らえます。

そして時は流れて・・・
病気で余命いくばくもない皇族将校が入院している病院に一人の女が現れます。女は一瞬の隙をついて皇族将校を殺害、自分も自殺します。女は主人公の孫、つまり自殺した息子と嫁の間に生まれた子供だったのでした。

どうですか?かなり大胆な結末だと思いませんか?「天皇伝説」よりも、こちらのほうが絶対ヤバい!

ノモンハン事件に渡辺監督が考えているようなウラ話があったのか、私にはわかりません。すべては監督の妄想、フィクションなのかもしれません。

そうだったとしても、「皇室」と「被差別部落」という「徹底的に守られる存在」と「徹底的に排除される存在」を対比させるアイデアはすごいなと思いました。
また、地方のある一族に起こった悲劇が、ノモンハンの悲劇の真実を解き明かしていくという展開も見事です。

私は特に政治的ポリシーを持っているわけではありませんし、天皇制に反対というわけでもないノンキなミーハーにすぎませんが、もともと「歴史・政治・戦争の不条理が個人の悲劇に還元されていく」というお話に弱く、そういう意味で「ノモンハン」はかなりガ
ツンときましたし、「天皇伝説」にしても、「ああ、世の中にはこんなことを考えている人もいるのだな。」と、興味深く楽しむことができました。

渡辺文樹が撮っているのは間違いなく「映画」です。監督の「感性」というフィルターがかかる以上、すべての映画はフィクションであり、そこで語られていることはすべて(それがどんなに危険なことであったとしても)、フィルムに焼きつけられた空想に過ぎない
のかもしれません。でも、だからこそ、渡辺監督には死ぬまで自分の「思想」を撮りつづけて欲しいです。

*こちらもポスターの裏がすごいことになっている。


4回目にしてなんとか完結。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!
映画 | comments(5) | trackbacks(1)
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Comment
年末、宮城、山形と巡業しているようで、年明けは関西だそうです。

てことは地元ではカウントダウンか?文樹!!

ちょっと期待しちゃうなあ。まだ情報ないけれど。

それにしても素晴らしいレポートでした。貴重なものを読ませていただいたわ〜!面白かったです!
ぽこまろん
2008/12/25 9:15 PM
舗装されている道路が出てくる場面に関しては「低予算だからしょうがないのかな?」と、見ていて思いましたけど、主人公の着ている現代的なコートはどうしてなのかな?と思いました。

「今現在も続いている問題なのだ!!」という意味のメタファなのでしょうか?

いずれにしても、世間一般に出回っている「頭のおかしい監督」といった、単純な括りでは説明できない奥の深い文樹ワールドだとつくづく思いました。
2008/12/26 10:41 AM
>ぽこまろんさん

ここまで長くなるとは自分でも思いませんでした。褒めてくださってありがとうございます!「拍手」まで奮発していただいて・・・。

「天皇伝説」と「ノモンハン」はほんとに全国を巡業してるんですね。「渡辺文樹で年末カウントダウン」・・・かっこよすぎます。

この勢いに乗って、旧作もまとめて上映して欲しいですねぇ。「ザザンボ」「罵詈雑言」「島国根性」・・・タイトルだけで鼻血が出そうです(笑)。
ブラッディマリー
2008/12/26 4:47 PM
>Sats72さん

>舗装されている道路が出てくる場面に関しては「低予算だからしょうがないのかな?」と、見ていて思いましたけど、主人公の着ている現代的なコートはどうしてなのかな?と思いました。

このへん、やっぱりひっかかりますよね(笑)。

>「今現在も続いている問題なのだ!!」という意味のメタファなのでしょうか?

さすがにそれは深読みしすぎではないでしょうか。やはり資金繰りの問題なのではないかと。

>いずれにしても、世間一般に出回っている「頭のおかしい監督」といった、単純な括りでは説明できない

その一言を訴えたいがために、ここまで長々と文章を書きました。
渡辺文樹って今はサブカル的に人気ありそうな感じですが、上映会に行くとまともな映画人なんだということがわかりますよね。
ブラッディマリー
2008/12/26 5:03 PM
先生と神戸でお会いしました李得実です。
ご無沙汰しております〜ぜひとも神戸地震は人工地震で製作してほしいとです!〜
以下ご参考に〜

親愛なる 先生へ〜、本年は「世界万民の裕福&幸福実現の権利の奪還」の元年になります!〜

まず、人工地震の監視機構が必要不可欠です!人工地震後の死者の頭をなでる行為に等しい、お飾りの鎮魂祭や、各種セレーモニー群よりも、その巨額の費用を、SOS震災遺族や被災者たちへの直接賠償謝罪金として支払うべきである。そして、人工地震監視機構が必要不可欠であるが、人工地震の黒幕が政府当局側であるから、独立した民間の組織体も必要!〜強盗に強盗を取り締まれというのと同じ制度が日本劣悪制度群である。
私も、あの「神戸人工地震」で直撃を受けて20才に愛息や自宅も二軒全壊全焼などの被害群でも、まともな救援策もなく、保険金支払い拒絶の悪どい当局側は、さらなる「地上げ&乗っ取り商法」&「奴隷廃民制度」の強化策を講じ続るだけ!〜ようするに、奴隷廃民化されて従順に洗脳した被災者の生き血をすすって肥え太る“巨悪巨罪そのもの!〜

 この世は、約46億年頃に誕生した銀河系の地球として、超膨大なエネルギー群をその大自然から贈与され続けて〜現在に至っている。その偉大な自然界からの恩恵群により、人類や、各種の動植物などなど、すべての生命体が地球圏でこれといった不自由なく繁栄しながら、自由に、性を謳歌しながら生存継続できている。

この世の人類は、ふたとおりに分類されるようである?。

普遍的権利としての、「世界万民の裕福&幸福実現の権利の奪還」を知らない、知らされないまま、「現・奴隷廃民制度」に騙されたまま、「奴隷廃民」として不幸な一生を「生き地獄圏で」終える人々(人口比で9割以上を占める、主に奴隷廃民的な善弱民たち)と、

「奴隷主側」として、現世(この世)の「天国&極楽&ユートピア居住圏」の一握りの人種と、まさに「天国と地獄か、雲泥ほど」の差異がそこには存在している(人口比一割未満の数パーセント程度の微数の奴隷主側の政府当局権暴側)。

の、奴隷廃民側は、不幸にも、その偉大な大自然様側からの超膨大な贈与物群による、普遍的な正当な権利である「地球万民が裕福&幸福実現の権利」が存在しているにもかかわらず、各個人に与えられているその堂々たる権利を、政府当局側に強奪&詐取され続けていることを知らないまま(知らされないまま)現在に至っている。

この、「地球資源群は」何のために存在しているかといえば、地球万民とその周辺のすべての生命体が裕福&幸福に生存継続するための贈与物である。遠慮など不要である。山海空陸の自然界の全動植物をみればよくわかるはずである。網の目のように縛り付けている人間社会(特に日本制度群は異常すぎる?…)のように、べつに法律や規則などは存在せず、自然界の雄大なリズムに逆らわずに生存しているに過ぎない。じつに自由であり、卑屈になったり、負い目を感じたり、政府当局側に頭を下げたりする必要などない、税金もない、贈収賄や、ワイロもない、これが、自然界の大らかさであり、自由さなのである。

強盗詐欺団である、奴隷主の政府当局側に対して、一切の負い目や卑屈さは無用であり、感謝や尊敬などはその逆であり論外である!〜、私たちの正当な普遍的権利の「地球万民が裕福&幸福実現の権利群を奪い尽くして騙し尽くし、彼等(奴隷主)はわが世の春とばかりに、現世の、生き極楽&天国&ハーレムを形成しているに過ぎず、恩など微塵も存在していない。

日本列島だけでも、同地球資源群(ウランや石油や金や鉱物群などなど〜)は、推定約数万兆円分保有されており、さらに別口で、無料の“水がエネルギー源に代わる技術もすでに以前から開発実用化されているにもかかわらず(“水で走る自動車など)、相変わらず超姑息な、隠ぺい&独占主義の政府当局側により、万民側への公表と実用化に不当な圧力をかけ続ける巨悪巨罪なのである。事実、告白の私の知人の京大系の現職の科学者たちも嘆いている〜。

地球を数百回以上も破壊できるほどの核爆弾(ウラン)保有も、地球内部の核融合のマグマ(極小の太陽)で再生産され続けており、石油なども同様に地球内部マグマで再生産され続けているのが、この「地球資源群」であり、さらに別口の「自然資源群」として、地球と周辺に無尽蔵に存在中の、海水や、オゾン層や、太陽エネルギーなども、その資源群のすべては、無料で偉大な大自然様側から「地球万民が裕福&幸福実現できるように」と贈与され続けているものである。これらの採取技術はすでに多数開発済みである。にもかかわらず、「泥棒&強盗&詐欺&横領&背
李得実(村田実)
2009/01/11 5:22 PM
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映画はそれほど見るわけではない。 渡辺文樹という人にどうして興味を持っているのかというと、それは実際 に上映会を見に行ったからだ。
| 龍の塔 | 2010/09/13 11:05 AM |
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